てい咲は菊洋きる前に収穫は開菊輪穫。品種によからずつネットを収っては1つてき被せ平ひら田た 真しん児じピークを迎えた出荷の様子。所狭しと大きな箱が並びます。洋菊のハウス輪菊のハウス JA Shimabaraunzen Community Papervol.50菊取材協力: 皆さんは「菊」と言うとどんなイメージを持たれるでしょうか?お供えする花というイメージが強いかもしれません。しかし、現在では品種改良が進み様々な色や形の菊が作られています。欧米で品種改良された洋菊は「マム」とも呼ばれ、結婚式などお祝いの場やプレゼントとしてフラワーアレンジメントにも多く使われています。今回は、日本の国花でもあり冠婚葬祭から食用まで様々な場面で利用されている菊について紹介します。さん㊲(雲仙市瑞穂町) 雲仙市瑞穂町の平田真児さんは、菊栽培を始めて11年になります。きっかけは、農業高校の時に訪れた菊農家で見た輪菊だったそう。その様子に深く感銘を受けた平田さんは卒業後、雲仙市吾妻町の菊農家で6年の研修を経て独立。現在、約70㌃で輪菊と洋菊合わせて約50品種を栽培しています。 最初に訪れたのは洋菊のハウス。様々な色と形の洋菊が一面に広がっていて、そこだけでも10品種以上が栽培されています。栽培は1年中行われますが、品種は時期によって入れ替えられます。卒業式・入学式シーズンは緑系、年末は多種多様といったようによく売れる時期があるそうで、特に需要が増えるお盆やお彼岸、年末年始に合わせて出荷ができるよう綿密な計画を立てています。次に訪れたのは輪菊のハウス。中に入ると、一転して落ち着いた雰囲気に包まれ、神社やお寺のような神聖な雰囲気を感じます。輪菊の生育期間は約110日。一方、洋菊は約90日。その差を利用することで、必要なタイミングに出荷ができるよう調整します。その他にも、どの品種をどれだけ植えるかといったいくつもの要素が加わって、栽培の難しさは想像以上です。 収穫した菊は、それぞれの生産者が選別から箱詰めまでを行い、雲仙市吾妻町の総合集荷場へ週に3日(月・水・土)持ち込みます。生産を行うのは「匠の菊生産組合」。吉本圭太郎組合長ら8人で構成され、合わせて5.5㌶で栽培しています。ピークを迎える12月下旬には1日10万本以上が集荷場へ持ち込まれ、主に関東・関西方面へ出荷します。この時期には出荷の約4割が市場からの注文分ということで、生産者の皆さんも対応に追われます。 平田さんは輪菊の栽培が主流の中、果敢に洋菊の栽培にもチャレンジしています。複雑で手間も暇もかかる非常に大変な作業ですが、「洋菊を作るようになって人脈も広がって、それも楽しみになった」と笑顔で話します。コロナ禍を経て菊に対する世間の見方も変わってきていると言います。様々な品種が1年を通して花屋に並ぶようになりました。その変化を感じ取りながら、「市場が必要な時に必要なものを作っていくこと」を目標に平田さんは栽培を続けます。こぶれタイムズ美味旬菜びみしゅんさい
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