こぶれタイムズ 57号
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vol.49キュウリ JA Shimabaraunzen Community Paper取材協力:氏うじ原わら 隆たか二じさん(南島原市加津佐町)氏原さんのキュウリ畑地面を通るチューブで水やりを行います。もうすぐ収穫時期を迎えるキュウリ多い日には約40ケース(1ケース5キロ)分を収穫します。今年もまた、暑い夏がやってきました。 その強い日差しにも負けず、収穫の時期を迎えている夏野菜。その中でもキュウリは、約95%が水分でできていて体を冷やす効果もあることから、食べることで熱中症対策にもなるそうです。今回は、今の季節にピッタリなキュウリについて紹介します。 南島原市加津佐町の氏原隆二さんは、35年ほど前にお父さんから引き継いでキュウリ栽培を始めました。現在15アールで栽培を行っていて、大雲仙きゅうり部会の部会長も務めています。早朝に収穫したキュウリはすぐに選果選別してから箱詰めし、お昼には集荷場へ持ち込みます。ちょうど出荷が終わったところで、お話を伺いました。 6月5日から始まった夏キュウリの収穫は7月下旬まで。間隔を空けることなく夏秋キュウリの収穫が始まり、9月いっぱい続きます。この6月から9月までの約4か月間は「とにかく収穫が大変」と氏原さんは話します。この期間は、毎朝5時から7時頃までの収穫作業を1日も欠かすことはできません。日光を浴びてどんどん成長するキュウリは、タイミングを逃すとあっという間に大きくなりすぎてしまいます。過ぎてしまったキュウリも収穫はしないといけないので、できる限り適期での収穫が大切になるんですね。もちろん、どんなに天気が悪い日でも収穫は続きます。それは、冠婚葬祭があっても同じです。とは言え、そういう時には近所の人たちが代わりに収穫作業を手伝ってくれるそうで、「うちではまだなかけど、行ったことはあるよ」と氏原さん。お互いの協力があってこそ、これまでずっと続けられてきたことが分かります。 最近ではキュウリ栽培をする農家も減ってきているといいます。毎日の収穫に対しては、「私たちはもう慣れとるから気にならんけど、今の若い人たちには難しいんやろうねぇ」という言葉が印象的でした。それでも、夏場に出荷できる品目が少ない島原半島。その時期に比較的長く出荷ができる貴重な品目として、その重要性も感じていると言います。今後についてたずねると、「現状を維持しながらどれだけ収量を上げていけるか。無事に続けていければと思っている」と話していました。露地栽培のため、天候に左右されやすいキュウリ。これからの季節は台風による影響が心配されますが、この暑さにも負けない強さでキュウリの出荷は続きます。こぶれタイムズ美味旬菜びみしゅんさい

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