こぶれタイムズ 56号
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メロン JA Shimabaraunzen Community Paper取材協力:高たか原はら 尚なお輝き(南島原市深江町)vol.48パパイヤ苗から延びる3本のツル。それぞれに2つずつ実がつくように育てます。パパイヤメロンの実。緑色から少し黄色がかってきたら収穫です。❸❸苗❶❶❷❷さん㉞深江町でパパイヤメロンの出荷が始まりました! パパイヤメロンは九州地方で多く栽培されているメロンで、中でも深江町で栽培されるパパイヤメロンは有名です。全国生産の大半を占めており、当JAでの取り扱いは多くありませんが、主に関西地方へ向けて出荷を行っています。 今回は、深江町でパパイヤメロンなどを栽培する高原尚輝さんにお話しを伺いました。高原さんはご両親とともに、ハウス約90アールでパパイヤメロンを栽培しています。4月から始まった収穫作業は、5月末ごろまで続きます。 栽培されているハウスに入ると、縦に伸びるツルがずらりと並んでいるのが目に入ります。立体栽培と呼ばれ、苗は列と列の間に植えられています。左右に計3本のツルが伸びるよう管理されていて、腰よりも下の位置に実がついています。昔は地面に這うように栽培されていましたが、縦にすることで面積を有効利用できるほか、栽培管理や収穫作業もやりやすくなりました。 収穫作業は朝の6時頃からで、1日に約1400個(200箱分)を収穫します。今年の出来を聞いてみると、「気候はあまり良くなかったが、生育は順調」と話します。作業で大切になるのが水管理で、最初は大きくするために多く、実がついてからは糖度を上げるため段階的に減らしていきます。今年は雨が多かったことから、管理が大変だったそうです。収穫された実は、表面を磨いてから箱詰めされます。収穫前の実を触らせてもらうと、確かに細かい産毛のように少しザラザラしているのが分かります。このほか、キズや変色がないものだけが出荷されます。 このように大切に育てられたパパイヤメロンですが、その特徴などについて高原さんに聞いてみました。名前にパパイヤとつきますが、表面の色がパパイヤに似ていることからこう呼ばれていて、別の果物になります。果肉は白色で、他のメロンと比べてクセがなく、さっぱりとした甘さが特徴です。そのまま冷やして食べるのがおすすめですが、しばらく置いて熟れさせるのがポイント。そのままでも十分な糖度がありますが、常温で数日から1週間ほど置くと実が柔らかくなってさらにおいしくなります。食べ頃を見分けるのは難しいそうで、「いくつかある時は一気に切らずに、1つずつ食べてみて」とのこと。 高原さんへ今後の目標について聞いてみると、「目標は規模拡大と品質の向上。いろいろな経費が急激に上がっていて大変だが、皆さんにおいしいと言ってもらえるよう家族で力を合わせて頑張っていきたい」と話しました。こぶれタイムズ美味旬菜びみしゅんさい

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