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なんこういちご部会が出荷する2020年産のイチゴが順調に進んでいます。今年度産は、出荷量1150万パック、販売高は同部会初となる40億を目標にしています。
吉田修二部会長ら254人が、77.38㌶(前年度比100.1%)で栽培。品種の内訳は、「恋みのり」63.6㌫、「ゆめのか」23.7㌫、「さちのか」12.7㌫となっています。昨年11月上旬から出荷を始めました。北部基幹営農センター営農指導課の牧瀬暢克主任によると、「品種構成と栽培体系が功を奏し出荷の山谷は見られない」ということです。同部会の部会員一戸当たりの経営規模は30㌃と、県平均の23㌃と比べて大きく県下最大です。また、販売高では全国4位のトップクラスに位置付けられています。実績が認められ、NHKとJA全中などが主催する第50回日本農業賞では集団組織の部で特別賞を受賞しました。おめでとうございます。
同部会で副部会長を務める雲仙市国見町多比良の塚本三鶴さん(55)は48㌃のハウスで「恋みのり」を栽培し、1日あたり800~1000パックを出荷しています。「恋みのり」は6年前に試作を始め、4年前からは全てのハウスに導入しました。「大玉果が多く多収。摘果作業がいらず、収穫、パック詰めも楽。以前のように夜遅くまで作業を行うことはなくなり、労力軽減にもつながっている」と話しています。雲仙市国見町にあるJAのイチゴ集荷場には2月中旬現在で、1日あたり6~8万パックが持ち込まれ、職員が検査し関西方面を中心に出荷しています。牧瀬主任は、「日本農業賞の受賞は、農家にとってもJAにとっても、やる気を後押ししてくれると思う。栽培に関しては、今後は気温が高くなるので、高温対策を行い品質向上に努めてもらいたい。灰色カビ病・ハダニ等の病害虫の防除もしっかり行ってほしい」と話しています。
日本農業賞とは
NHK、JA全中、JA都道府県中央会が主催し、農林水産省と都道府県が後援。「個人経営の部」ならびに「集団組織の部」は、日本農業の確立をめざして意欲的に経営や技術の改善に取り組み、地域社会の発展にも貢献している農業者と営農集団や、食や農の担い手として先進的な取り組みをしている個人・集団組織を表彰しています。同じく「食の架け橋の部」は、その取り組みが農業者と消費者を結ぶ優れた活動や、未来の豊かな生き方・地域づくりへのヒントとなる食や農の活動を行っている個人や団体を表彰しています。なんこういちご部会は、集団組織の部に応募し特別賞に選ばれました。