南西部アスパラガス出荷本格化
2019-03-07

南西部アスパラガス部会が出荷する春芽のアスパラガスが本格的になっています。2016年に南部地区(南島原市)と西部地区(雲仙市)の部会を統合し、それぞれに行っていた選果を集約しました。出荷量が安定し、出荷規格や品質も統一され、産地の知名度も上がっています。

 レギュラー品を軸に、太物のアスパラガスを化粧箱に詰め合わせたギフト向けの「王様アスパラガス」、手軽に調理ができることをアピールしたミニサイズの「ミニアスパラガス」など、消費者ニーズに合わせた商品作りにも力を入れています。出荷計画は、レギュラー品で163.7㌧(前年比119.3%)、ミニアスパラガスで10.8㌧(同107.3%)。10月いっぱいまで出荷を続けます。

 南島原市と雲仙市内の、合わせて約10㌶のハウスで栽培しています。部会員70人のうち西部地区の部会員数は22人。同地区で栽培する部会員は、雲仙市吾妻町の当JA総合集荷場に持ち込みます。片道1時間ほどかかるJAの口加選果場(南島原市加津佐町)までの運搬作業は当JAが代って行うので、農家の手間や労力は統合前と変わりません。

 部会の副部会長を務める雲仙市瑞穗町の迫田秀喜さん(44)は部会の統合について、「西部地区だけでは出荷量も限られていたが、統合したことによって販売が安定した」と話します。今後については、「これまで南部地区を中心に行われてきた王様アスパラガスとミニアスパラガスの生産にも力を入れたい。ロットが大きくなることで、東京や大阪での販路拡大を期待したい」と意気込みを語っています。

 口之津・加津佐地区営農センターの岩永功担当職員は、「今年度産も引き続き、生産数量の適性把握や計画的出荷を行い、消費地に安定した供給を行いたい。農家の収入増となるよう努力したい」と話しています。